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■2006年8月10日発行 夏季号(第23号)■

脊椎手術治療の新時代へ向けて
登録医療機関紹介コーナー
当院における脳ドックの利用現状 −治療から予防の時代へ−
脳神経外科講座(23)
院内研修
学会発表活動
患者さんコーナー
It’s SHOW TIME!
編集後記

”脊椎手術治療の新時代へ向けて”

 「脊椎手術は怖い、できるだけするな」を合い言葉のように脊椎の手術治療は人々から敬遠されてきました。腰の手術を受けたら車椅子になった。頸椎の手術を受けたら寝たきりになった。これらは極端な例としても、脊椎手術が回避されてきた大きな理由になっています。この脊椎手術に潜む深刻な問題、危険性は今後ともなくなることないでしょう。しかし、他の手術治療の進歩同様に、脊椎手術も過去の危険で不確実な時代から高い安全性と良好な結果の期待できる新しい時代へと変化を遂げています。それを推進したのが高精度のMRIであり、手術顕術です。現在、本院では痛みや危険を伴う検査は脊髄造影を含めて原則行われていません。診断は問診と神経学的検査、レントゲン撮影、CT、MRIで十分であり、手術は手術顕微鏡を用い、 2cm以下の切開による最小の手術侵襲で治療目標を達成しております。翌日から歩行でき、術後鎮痛剤の必要性は激減し、早期退院が可能となり、術後コルセットの装着は短期間で済みます。「治りにくく、治療の困難な病気」と受け止められてきた頚椎や腰椎の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などは、今では「安全に痛みも少なく治せる病気」になっており、痛みと身体の不自由に悩む方々を一人でも多く救えるよう鋭意努力して参る所存です。

病院長 佐藤 秀次


"登録医療機関紹介コーナー"

嶋医院
白山市中町
院長 嶋 裕一 先生

「消化器外科医が地元で町医者を目指す」

 JR松任駅前の中央通りを進むとすぐに千代尼通り商店街と交差しますが、その一画に今回ご紹介する有床診療所(5床)、嶋医院があります。院長の嶋先生をお訪ねすると、とても気さくにお話を聞かせていただきました。今日7月10日は先生の誕生日、納豆(7.10)が大好きな57才、実家の家業はケーキ屋を営み、大学は工学部を経てから医学部に入学したとのこと。趣味は尺八、今は地元で盛んな和太鼓を始めたことなど笑いながらおっしゃってくださいました。先生は、当地域にあった米永医院の米永東吾先生のように地域の皆様の「かかりつけ医」になるのだと心に決め開業されたそうです。地域の皆様が歩いて来られる医院、電車に乗って来られる医院、そんな気軽な医院がここにあります。先生の所には今でも以前勤務先であった山中や高岡から肛門痛で悩んでおられる方が地域の先生からの紹介状を持って来られます。先生は、ご自分の好きな専門領域になると熱が入ってお話されます。内痔核治療法研究会の会員である先生は「お尻にやさしい治療」や「最新医療」に心がけて患者様を診ておられます。また在宅医療では褥瘡のスキンケアにも積極的に取り組んでおられ、患者様からは、安心して在宅療養が続けられると喜ばれています。

【先生の経歴】
・昭和48年金沢大学工学部卒業
・昭和55年金沢大学医学部卒業
・第二外科から現在の山中温泉医療センター
・高岡市民病院での勤務医を経て、平成13年6月開業

【登録認定医等】
・医学博士
・日本消化器外科学会専門医
・日本外科学会専門医


"当院における脳ドックの利用現状 −治療から予防の時代へ−"

 平成17年の厚生白書(発行:厚生労働省)によれば、病気の死亡原因の第3位に脳卒中が入っている。
 発症の原因として、糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症などが言われており、一般に30〜40歳代以上の世代から発症しやすくなり、かつその発症に生活習慣(食事習慣、運動習慣、肥満、喫煙、飲酒など)が深く関わると考えられている。
  “予防に勝る治療なし”と言われるように、このような脳卒中の発症を少しでも減らすための一つとして、予防のための「脳ドック」がある。
  当院における脳ドックの利用状況は、平成12年度の44件に対し、平成17年度は172件と5年間で約4倍に伸びている。
  これは、国民の医療に対する意識が“治療から予防”に徐々に変化してきている証左ではないかと考えている。
  予防医療に対する関心が高く、県民全体の検診受診率(脳ドックを含む)の高い長野県が、県民一人当たりの医療費が日本一少ないのは、早期発見、早期治療が進んでいるためと言われており、まさに“予防に勝る治療なし”の証明ではないでしょうか!

事務長 谷 寛憲


”脳神経外科講座(23)”

「脳内出血について」

 脳溢血(のういっけつ)という言葉を使う方は最近少なくなりましたが、年配の方の中には脳卒中というより馴染みが深いかもしれません。脳溢血と脳卒中は同義ではなく本来脳内に出血した場合に使われます。しかし、CTが登場する以前には脳梗塞と脳内出血の区別がつきにくかったため脳溢血は脳卒中と同じ意味に使われていたようです。
 脳内出血の原因として、多いものは高血圧により脳内の0.1mm程度の細い血管が脆くなることです。出血自体は数分でおさまることが多いのですが、脳内の運動や知覚神経の通り道の近くに起こることが多いため半身の障害を生じます。治療としてまず思い浮かぶのは手術ですが、出血により神経が切れてしまっていると手術をしても麻痺などの障害は改善しません。しかし、出血が多い場合には生命にかかわることがあるため、救命のために手術は必要であり、意識障害を早期に改善させるためにも手術は有効な場合があります。
 予防としては、血圧のコントロールが最も大事ですが、少量の飲酒(一日0.8合程度)は出血の危険を抑制することが知られています。(もちろん無理して飲むことは禁物です)
また、脳血管障害の大敵と思われているコレステロールもあまりに少なすぎても出血する危険が高くなると言われています。
 血圧以外の原因として、近年アミロイド血管炎が知られるようになりました。これは、アミロイドと呼ばれるたんぱく質の一種が血管に沈着し、血管が脆くなります。年齢が進むにしたがってこの病気が起きる可能性が高くなりますが、現在はまだ予防法治療法は確立していません。しかし、発生頻度は近年高まる傾向にありますので、研究が進められています。

副院長


”院内研修”

 NST推進委員会では定期的に勉強会を行っています。 7月20日には「口腔ケアについて」と言う内容で、外部講師としてお招きした綿谷歯科医院の綿谷修一先生に講義をしていただきました。

NST推進委員会


”学会発表活動”

 5月25、26日に金沢市で開催された「第21回日本脊髄外科学会」にて佐藤院長が「頚椎変性疾患に対するtube retractor使用の低浸襲手術」という演題で発表を行いました。また、朴在鎬医師も「超外側型腰椎椎間板ヘルニアに対するtube retractor使用の低浸襲手術」という演題で発表をしました。
 どちらの演題に対しても、会場から多数の質問が寄せられ、この手術に対する関心の高さが伺われました。
 また、初日のイブニングセミナー「私の考えるMinimally Invasive Surgery」においても、佐藤院長は演者の一人として発表しました。本セミナーでも活発な意見交換が行われました。


”患者さんコーナー”

「MD手術を受けて」

 私がこの病院にお世話になろうと思ったのは、MD法による手術が実施されていたからです。一般的な切開する手術では、回復するまでに2ヶ月ばかりかかると聞いていましたので、手術するなら顕微鏡学的な方法と思っていたのです。ちょうどその時、職場のご主人がこちらの病院で手術し、10日目で退院されたと聞き、早速予約させていただきました。手術した翌日の11:00過ぎにもう起き上がることができ、自分でトイレに行きました。本当に手術したのか信じられないほどでした。一日一日回復していきました。佐藤先生はじめ竹内先生、病棟師長看護師のみなさま大変お世話になりました。本当にありがとうございました。


”It’s SHOW TIME!”

 患者満足向上委員会では、長い療養生活を送られている患者様が楽しいひと時を過ごせるように毎年催し物を企画しています。今年に入ってからは5月17日にキャリードリームによる音楽ショーと7月26日にマジックショーを企画しました。 音楽ショーでは、ラテンミュージックや演歌、琴演奏、更にミニゲームも交えて楽しいひと時をすごしていただきました。 ボランティアの西条さんによるマジックショーでは、ご本人が「きらきらのジャケットにカツラ」といういでたちで登場され、楽しい雰囲気でショーが始まりました。伸びやかな歌声、冗談まじりのトーク、次々繰り出されるマジック、おもしろいクイズに、観客のみなさんからは笑顔がこぼれていました。歌にあわせて手拍子したり、一緒に歌ったり、クイズの答えを考えたり。楽しい時間となりました。
  これからも、患者様に楽しんでいただけるような、催し物を企画していきたいと思います。

 


”編集後記”

 長かった梅雨も終わり、夏本番を迎えました。 私たち職員一同も体調管理に留意したいと思います。
 広報誌へのご意見、ご要望をお待ちしています。

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