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■2005年11月15日発行 秋季号(第20号)■

セカンド・オピニオンに一言
電子カルテシステムの運用を開始いたします
登録医療機関紹介コーナー
新来院患者のアンケート結果 −腰痛などの脊椎疾患の新患が増加−
脳神経外科シリーズS
「患者様を栄養面からサポート」−栄養サポートチーム始動−
NST研修会が開催されました
患者さんコーナー
救急症例検討会開催
学会発表活動について
メンタルヘルスケア研修会開催
編集後記

”セカンド・オピニオンに一言”

 最近、セカンド・オピニオンを求めて、本院を受診される患者さんが徐々に増えています。セカンド・オピニオンとは、患者さんが主治医の診断や治療法に疑問や不安を感じたり、他の医師にも再度確認したいと思われる時に、他の専門医の意見を求めることです。現代は、医療情報がインターネットや新聞、雑誌などのメディアを通じて巷に溢れています。その中で、患者さんは過剰な医療情報に振り回されてさえいるのが現状です。そのような状況下で、別の専門医から診断と治療法について意見を聞くことは患者さんにとって大変有益なことです。そうすることで、治療に患者さんの自己決定権がより反映されることになるからです。セカンド・オピニオンを求める患者さんは、主治医から診断と治療の判断材料になった検査データーと紹介状を持参されることが望ましいです。それによって、検査の繰り返しが避けられ、治療法の検討がスムースに進みます。もちろん、追加検査が必要になる場合があります。セカンド・オピニオンに関する私の経験から一言云わせていただくと、転院を既に決められている患者さんは、その意思を主治医にきちんと伝えることです。セカンド・オピニオンを転院の口実に利用すべきではないと思います。そのためにも、日頃から、患者と医師がフランクに話し合える関係を築いておくことが大切です。

病院長 佐藤 秀次


"電子カルテシステムの運用を開始いたします"

 当院では10月19日よりオーダリングシステムを開始し、11月8日より電子カルテシステムを稼働いたしました。当分の間システムを安定動作させるための確認動作等のため、外来での待ち時間などで皆様にご迷惑をおかけする場合もございますが、ご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。


"登録医療機関紹介コーナー"
とみたクリニック
野々市町栗田3町目
院長 冨田 冨士夫 先生

「患者本位の医療を心がける家庭医として」

 当院から車で15分、県道189号額谷・三浦線沿いに今回ご紹介する冨田先生のクリニックがあります。クリニックの周辺は住宅が多く、野々市町といっても金沢市(額新保3丁目)との境界から近く金沢市の方も多く診察に来られています。また近くに北鉄石川線乙丸駅があり、鶴来方面からも患者様がいらっしゃるそうです。 クリニックに入ると待合室はとても明るく和やかな雰囲気が漂っています。先生にお会いすると更に癒された気分になるから不思議です。先生は内科一般を中心に家庭医として健康管理をサポートされています。自宅で療養されている方には携帯電話番号を教え、もしも時間外で病態が急変した場合はすぐに連絡がつくようになっています。これによりご家族も安心してご家庭で患者様を看ておられるようです。また先生は患者の皆様に最善の医療情報を提供し、皆様ご自身の選択に基づく医療を行っています。その情報の中の一つに当院との病診連携があります。先般も頸椎椎間板ヘルニアで悩んでおられる方を当院にご紹介いただき、その方から「痛みが消えた。」と大変喜ばれたとおっしゃっていただきました。今後も先生や患者の皆様から選択される病院であるよう努めたいと思います。

 

[先生の経歴]
昭和55年金沢大学第二外科入局、平成元年金沢医科大学一般消化器外科入局、平成11年10月とみたクリニック開業
[先生の学会登録認定医等]
日本消化器病学会認定医、日本消化器外科学会指導医、日本内視鏡学会認定医、日本大腸肛門病学会評議員、日本臨床内科医会会員、医学博士


”新来院患者のアンケート結果 −腰痛などの脊椎疾患の新患が増加−”

「医療の質の向上をめざして」

 当院では毎年2回、当院に初めて来られた患者さんに対し「当院を選ばれた理由」などについてアンケート調査を行っております。
  今回は8月中の時間内に来院された407名の方を対象に行いました。
  今回の調査では、当院を選んだ理由の第一位が「知人・家族のすすめで」28%(前回23%)であり、診察を受けた部位では、「頭部」64%(前回:70%)がいつものように第一位でした。ただ最近は現在当院が行っているMD手術(顕微鏡下で行う痛みの少ない低侵襲の手術)での腰ヘルニアなどの手術希望の患者さんが増えており、今回のアンケード調査でも腰痛など腰部で受診された方が20%(前回:11%)と大幅に増えているのが目立ちました。
アンケート結果の上位は次のとおりです。

 

事務長 谷 寛憲


”脳神経外科講座S”

「認知症A」 

前回説明いたしましたが、アルツハイマー型の場合ある程度進行を遅らせることは可能でも症状を改善させることは困難で、脳血管型の場合は生活習慣病に対し注意することで発生を予防することは可能でもいったん発症すると治療は不可能です。しかし、認知症と同様な症状でも治療が可能な疾患もあります。甲状腺ホルモンが不足している場合や、うつ病は不可逆的な認知症と鑑別するべき状態ですが、外科的な手術によって症状が改善するものもあります。それは正常圧水頭症(図1)と以前解説した慢性硬膜下血腫です。慢性硬膜下血腫の場合は脳の表面に貯留した血液を抜き出すことにより症状が改善します。脳の内外には脳脊髄液(以下髄液)が循環しています。この髄液の循環が何らかの原因で滞ると頭蓋内に貯留してしまい脳を圧迫します。これには先天的なものや髄膜炎、くも膜下出血の後に生じることが多いのですが、時に高齢になって原因もないまま発生することがあります。髄液の圧が高くないにもかかわらず髄液が貯留し認知障害、失禁、歩行障害が現れます。これは、髄液の流れを改善する手術(図2)を施すことにより症状が改善します。
  認知症が進行した場合、中には症状を改善させうる疾患である場合もありますので検査は必ず行うべきと思われます。

 


”患者様を栄養面からサポート −栄養サポートチーム始動−”

 栄養状態の悪化により褥瘡(床ずれ)をはじめとする合併症の発生、疾病回復の遅延、QOLの低下等が生じます。栄養サポートチーム(NST)は患者様の栄養状態維持・向上のため医師・看護師・臨床検査技師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・MSW・事務職員が患者様を中心に活動しています。患者様個々の栄養状態(身体計測情報・生化学データ・輸液情報・食事からの栄養情報)を全職員が共有し、患者様に最適な栄養療法を検討することでPEM(低栄養)の早期発見・早期フォローに努めています。
  また嚥下機能に問題のある患者様にも、必要時嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査等を行いながら経口摂取に向けた取り組みも積極的に行っています。
  当院のNSTは始まったばかりですが、患者様のQOL向上に寄与できるよう活動をすすめていきたいと思っております。


”NST研修会が開催されました”

 9月14日に全職員を対象にNSTとはどのような活動であるのか、より深く知ってもらうための研修会を開催しました。当日、金沢大学付属病院 心肺・総合外科の大村健二先生を講師としておまねきし、“「NST活動の実際」〜軌道にのせるコツとその効果〜”と題してご講演いただきました。 大村先生からは、金沢大学付属病院における実際の活動内容が報告され、当院における今後のNSTの活躍が期待されます。


”患者さんコーナー”


榎本 紀子 様

「MD法手術」を体験して」

 私は、何年も前から左の肩から腕に掛けての痺れや、重い肩こりに悩んでおりました。その度に整骨院や整体などに通い体をほぐし、一時の痛みを忘れる事を続けておりました。いったいこの痛みは何だろう、何をしてももうこの痛みは治らないのかと半ば諦めかけていたところ、知人から、その原因はもしかして「頚椎からきているのでは?」と言われ、一度診て貰ってはと「金沢脳神経外科病院」を紹介されたのです。私は、この痛みの原因が頸椎が原因なのかと考えてもいなかったし、正直言って半信半疑の状態で金沢脳神経外科病院を訪ねました。
  病院で診てもらったところ、やはり頚椎椎間板ヘルニアと診断され、この時初めて佐藤院長から「MD法」による手術の説明を聞いたのです。佐藤院長によれば、MD法手術とは約2pという非常に小さな皮膚切開を行い、顕微鏡を使用し、拡大した立体的モニターを見ながら安全にヘルニアを切除するという体に優しい手術だということでした。また、この手術を導入している病院は国内でもまだ数少ないとのことでした。
  私は体に優しい手術であること、手術時間も短く、術後翌日から歩行可能であると聞き、安心な手術であるなと思いましたが、しかし、何と言っても初めての手術であり、やはり不安はありましたが、ここは思い切って先生にお任せしようと決心し、MD法による手術を受けることにしたのです。
  手術は予定通りに進み何のトラブルも無く無事に終わりました。術後の状況でありますが、あの肩から腕に掛けての痺れや肩こりはうそのようになくなり、佐藤院長の手はまるで魔法の手です。あんなに毎日痛みとの戦いの中私は魔法にかかったような気持ちでした。何か夢を見ているような、やさしい感覚を覚えました。
  私は、現在の状況を本当に不思議に感じながら、もっと早くにこの方法による治療をやっていればと思う毎日であります。また、私の他にも同じような苦しみを感じている人が一杯いるんではないかと思い、もっとこの方法による治療法を広く紹介し、私と同じように苦しんでいる人が一人でも多く早期に社会復帰ができて、一日でも早く元の明るく元気な日常生活が送れるようになればと願っております。


”救急症例検討会開催”

 9月7日(水)、当院が主催する第9回救急症例検討会が行われました。今回は、平成17年1月から6月末日までに救急搬送された284件の中から、3症例について熱心な討議が行われました。また、検討会に引続き当院の山本副院長が「MRI、CT画像の基本的見方」について講演を行いました。次回は、12月7日(水)に開催を予定しています。


”学会発表活動について”

 10月6日の第64回日本脳神経外科学会総会にて、佐藤病院長が「腰椎変性疾患に対する低浸襲手術の有効性と課題」、朴在鎬医師が「高齢者の腰椎変性疾患に対するMETRx microdiscectomy systemを用いた低浸襲手術の有用性」という演題で現在当院が取り組んでいる低浸襲脊椎手術に関する学会発表を行いました。


”メンタルヘルスケア研修会開催”

 ストレス社会の現代、表面に出ていなくても精神的に病んでいるといわれています。
そこで、9月17日(土)に当院で職員を対象にメンタルヘルスケアについての研修会を開催しました。講師には、公立松任中央病院の神経科・精神科の中谷英夫先生をお招きして、「メンタルケルスケアの基礎知識」と題してご講演いただきました。職員が「メンタルヘルス」を維持することで、患者様に安心していただけるケアを提供できるように心がけたいと思います。


”編集後記”

秋も深まり、朝晩は冷え込む日も多くなってきました。外来ではインフルエンザの予防接種をされる方が増えてきたようです。マスクやマフラー、ブーツなど外からだけでなく、適度な運動や、あたたかい飲み物で、からだを中からも寒さから守ってあげましょう。

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