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■2003年10月30日発行 秋季号(第12号)■

患者中心の医療連携
真の声を聴き改善するために -患者満足向上委員会奮闘中-
登録医療機関紹介コーナー
医療連携に取組んで2年が経過 -患者さんを中心とした医療ネットワークづくり-
「かかりつけ医」への紹介
拘縮予防研修会を終えて
救急症例検討会を開催
みなさまの町で”院長講演会”
脳神経外科講座シリーズK
旬の食材を使って
4病棟の夏祭り
「当院に対するご意見」の対応について
スモールカーで家庭訪問
編集後記

”患者中心の医療連携”

 近頃、患者さんの受療行動は随分変化したと感じます。その変化を推し進めるものは患者さんの権利意識であることは明らかです。医師に気を使い、お任せ治療に甘んじてきた患者さんの時代は終り、今や、患者自身が治療や医療機関を選択する患者主体の時代に入りました。本来、医療は患者さんのために存在するものであるから、医療が患者主体、すなわち患者中心になることは当然といえます。患者中心とは、患者さんの意思と自己決定を尊重することを意味します。しかし、現在の医療システムは必ずしも患者中心の医療を実践するに適したものとはいえません。例えば医療連携を見るなら、従来の大病院を中心にした患者囲い込み型の医療連携は医師誘導型であり、必ずしも患者中心ではありません。私どもは、役割分担に基づく患者中心の医療を推し進めるためには、それに見合った医療連携の仕組みが必要と考えてきました。なぜなら、患者自身が自分達のための医療連携と認識できなければ、連携は医療機関のご都合主義と見なされ、医療の役割分担は進まないと考えるからです。
 今回の登録医療機関紹介コーナーでご紹介する浦田先生は、常に患者さんの目線で医療を見つめられており、医療の地域ニーズにも大変細やかに心を配っておられます。今後ともご協力のほど宜しくお願い致します。

病院長 佐藤 秀次


"真の声を聴き改善するために -患者満足向上委員会奮闘中-"

 平成15年度から患者満足向上委員会として名称をあらため活動を開始しました。現在、
@外来コーディネートサービス
A最適な居住関連整備
B快適な外来受診、入院生活の提供
C患者、家族の皆様のご意見尊重
Dボランティアの拡大
E接遇教育
F地域住民の健康増進への啓蒙活動
のグループを設け活動中です。

 今年の前期活動内容で主なものは、お花で癒されたらと花壇の設置(正面、中庭)、ご意見をいただき改善できればと満足度調査、単調な生活に気分転換をと春の屋外散歩、地域の方々へのふれあい健康相談等、実施しました。また、ボランティアでは琴桂会、キャリードリームの人たちが歌や踊りで訪問し活躍しています。時にお叱りをうけたりすることもありますが、さらに患者、家族の皆様の満足の視点に立ち活動を重ねていきたいと思います。

5病棟師長 古賀 悦子


”登録医療機関紹介コーナー”
うらた医院
院長 浦田 哲郎 先生

「困ったときに頼りになる“かかりつけ医”」を目指して

  白山のふもと、河内村国道157号線沿いに開院して10年、今までは無医村だった河内村の“住民のホームドクター” (かかりつけ医)として信頼されている浦田先生と「うらた医院」をご紹介します。
  浦田先生は、もう一人の多田研三先生と二人三脚で地域のお子様からお年寄まで幅広く対応し、「病気全般」を診ておられます。先生は金沢医科大学病院で救急医療を専門に携わり、さまざまな救急患者さんを的確に専門診療科に送られていた経験を生かし、現在も他の専門医療機関と連携を図りながらプライマリケアに努めておられます。先生は、時間外の診察や往診なども可能な限り受け付け、24時間365日対応に努めておられます。

「楽しく一日を過ごす“デイケア”」

河内村、鳥越村、吉野谷村、尾口村、鶴来町のお年寄りを対象として通所リハビリテーション「アイビーハウス」(デイケア)と居宅介護支援事業所(認定代行申請・ケアプラン作成)を併設し、在宅生活(介護)を支援しておられます。利用されている皆さんの表情がとても明るく楽しく感じられたのは、スタッフの方々のさわやかな挨拶と笑顔のおかげではないでしょうか。

「アロマセラピー」

アロマは芳香、セラピーは療法という意味です。現代医療の補助療法として、花や草などの植物から抽出される天然の芳香成分、“精油(エッセンシャルオイル)”を用いて、好きな香りに包まれながら、健康や美容にとても役立つ植物の力で心と身体のバランスをととのえ、人間本来の自然治癒力や抵抗力を高めるもの、それがアロマセラピーだと説明いただきました。浦田先生と多田先生および専任看護師が日本アロマセラピー学会(全国的な非営利学術団体)に所属し、学会認定施設を目指しています。

「困ったときに頼りになる“医院”」を目指して(今後の構想)

うらた医院では、これまでにお年寄りの在宅生活(介護)を支援してきましたが、緊急専門のショートステイ施設の開設構想を練っておられます。従来のショートステイ施設は、計画的に利用することはできますが、家族の事情で急に必要になったときに利用できる施設は皆無に等しい状況だとのことです。浦田先生は、そんなときに安心して利用できる「頼りになる」ショートステイ施設を将来開設したいとおっしゃっておられました。


”医療連携に取組んで2年が経過 -患者さんを中心とした医療ネットワークづくり-”

 医療制度の改革により、医療機関が診療所、一般病院、専門病院、総合病院、大学病院等として、それぞれの機能に応じて、医療を提供する機能分化が一段と進んでいます。
  そのなかで、かかりつけ医を持たれる患者さんも着実に増えてきており、それと連動してそれぞれの機能に応じた医療機関の連携が急速に進んできています。
  当院が医療連携に取組んで2年が経過しました。平成13年10月のスタート時点では、連携先が139医療機関であったのが、その後、毎月増え続け、今年10月には約2倍弱の268医療機関となりました。
  また患者さんの紹介・逆紹介も下のグラフのように順調に推移しております。
  このことは、当院が進めている「患者さんを中心とした医療ネットワークづくり」への期待と評価の現れと受け止め、
これからも患者さんの治療が地域の医療ネットワークのなかで安全に継続できるよう進めていく所存です。よろしくご理解のほどをお願い申し上げます。


”「かかりつけ医」への紹介”

当院は現在、石川県内、約260の病院や診療所と医療ネットワークを組んでおります。当院に通院中の患者さまで、
@診療所の「かかりつけ医」での通院をご希望の方
A当院の医療ネットワーク先での通院をご希望の方
は、遠慮なく診察の際に医師にお申し出ください。ご希望の診療所にご紹介いたします。
また、ご紹介したあとも、脳神経外科専門病院としてMRIやCTなどの専門的な検査を、定期的に受けていただけるよう。になりますのでご安心ください。これからも当院は患者さまを第一に考え、患者さまの治療が継続できる医療ネットワーク作りを進めてまいります。よろしくご理解の程をお願い申し上げます。


”拘縮予防研修会を終えて”

脳血管疾患の後遺症で麻痺してしまった手足の関節は、動かさなければ硬くなり拘縮とよばれる状態になる場合があります。今回の研修は実技指導を中心に行ないました。 関節拘縮についての専門は理学療法士ですが、私たち看護職員も、日常の中で毎日のケアとして拘縮予防に取り組む必要があり、日々理学療法士の指導を受けながらケアの提供に取り組んでいます。


”救急症例検討会を開催”

 当院主催による第4回救急症例検討会を9月3日(水)、松任石川広域事務組合、能美広域事務組合、金沢市消防本部の救急救命士や救急隊員26名の参加をいただき開催しました。この検討会では、過去3ヶ月間に当院に救急搬送された164件の中から特に最近の救急医療のレベルアップにつながると思われる3症例をあげ、救急処置などについて熱心な討議が行われました。
次回は、12月3日(水) に開催が予定されています。


”みなさまの町で「院長講演会」”

 近隣の市町村で催される地域住民向けの健康教室で当院の院長が講演を行いました。

9月22日(月)松任市立郷公民館「痴呆症―その原因と予防について」
10月24日(金)松任市学習センター「脳卒中と痴呆症」
これからも講演のご依頼を承りますので係までお申し出ください。


”脳神経外科講座シリーズK”

「脳梗塞B」ラクナ梗塞

今回はラクナ梗塞について説明します。

本症の特徴
ラクナは小空洞を意味し、脳内を走る直径0.2〜0.3mm位の動脈(穿通動脈)が閉塞して、脳内にできた小梗塞をラクナ梗塞と呼びます。
その大きさは直径15mmとされています。原因は、加齢のほか、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、脱水などです。ラクナ梗塞は発生する部位によっては無症状です。これは無症侯性ラクナ梗塞と呼ばれ、患者は脳梗塞に罹患したことを白覚できません。一方、片麻痺やしびれ、言語障害、複視など、様々の症状を引き起こすこともあるので、小さいからといって侮ることはできません。ラクナ梗塞が進行・多発すると認知機能の低下から、痴呆をきたしたり飲み込む機能が低下し、むせやすくなったりします。

診断
MRIでラクナ梗塞の殆どが診断できます(図)。拡散強調画像とT2強調画像を組み合わせると、古いラクナ梗塞の中から新しいものを区別できるので、診断に極めて有用です。

治療
高血圧のコントロールが最も重要です。もちろん、その他の生活習慣病もきちっと管理する必要があります。脱水は血液の粘度を高め、血液を固まりやすくすることによって、脳梗塞の引き金になります。したがって、水分不足に注意が必要です。薬物治療として、一般的にはアスピリンなどの抗血小板剤が用いられています。


”旬の食材を使って”

"ビーフシチュー"

〜材料(4人前)〜
牛肉(2.5cm)・・・・・・・300g
たまねぎ・・・・・・1個
人参・・・・・・1本
まいたけ・・・・・・1パック
マッシュルーム・・・・・・1パック
セロリ(葉)・・・・・・少々
にんにく・・・・・・1かけ
デミグラスソース・・・・・・1缶
赤ワイン・・・・・・100cc
ローリエ・・・・・・2枚
コンソメ・・・・・・適宜
塩/コショウ・・・・・・各適宜
小麦粉・・・・・・適宜
サラダ油・・・・・・少々
パセリ(ブロッコリー等でもよい)・・・・・・少々

 朝夕の肌寒さと共に煮込み料理が恋しくなりますね。秋の夜長、身も心もホッとするような料理をいかがですか。調理時間は少しかかりますが、楽しみの一つではありませんか?
〜作り方〜
@赤ワインとセロリ(葉)に塩コショウした牛肉を漬けておく(2時間ほど)。
A@の牛肉に小麦粉をつけ、サラダ油を入れたフライパンで焦げ目をつける。
B煮込み用なべを熱しサラダ油を加え、玉ねぎを炒める。
CBにきのことパセリ以外の材料と水を加え煮込む。
Dきのこ類を加え更に煮込む。
E塩/こしょうで味を調え器に盛る。パセリを飾る。

〜使用食材の効能〜
◎にんじんの効能
  1年中出回っている人参ですが、10月ころより旬を迎えます。1/3本でカロチンの1日の所要量が満たされるほど有能な野菜です。カロチンは活性酸素を抑える働きがあるため老化やがん予防に効果があるといわれています。
  また免疫力を高める効果があるため、これからの季節、風邪予防の面からも積極的にとりたいものです。

”4病棟の夏祭り”

 「ワッショイ」「ワッショイ」棟内を回る神輿に患者さんの声援が響いています。
8月20日(水)当院4病棟で”夏祭り”が行われました。職員手作りの魚釣りゲームや輪投げを行い、祭りを楽しんでいただきました。


”「当院に対するご意見」の対応について”

「7月25日のご意見(女性・入院患者さん)」
常に病室を訪れ患者に声をかけ、会話をして励まして行かれる医師と何日も患者の元を訪れない医師がいる。同じ病院の医師でありながらどうしてそれ程違いがあるのですか。患者は担当医に全てを委ねています。たとえ先端の治療をしてもらっていても主治医とのコミュニケーションがとれないと患者としては不安が募るばかりです。看護師に話しても「先生にお伝えしておきます。」とオウム返しの答えが返ってくるばかりです。常に質問には答えて頂ける主治医との信頼関係が治療やリハビリに前向きな気持ちで頑張って行ける第一条件に思います。当病院が調っている言葉は建前だけのように感じるのは私だけでしょうか。

不安な思いを与え申し訳ありません。主治医の責任のもとに、主治医が白覚して回診するよう指導いたしました。

「9月18目のご意見」
前回、主治医の態度の差が指摘されていましたが、看護師の方の態度に対しても、かなりの落差を感じます。医療行為そのものも階を移った際にまず感じたことは、一貫性がないということです。6階の看護師さんの数と比べ下の階では人数が少なく人手が足りないのはわかりますが、ほんの少しの確認業務も怠るほどわずかな時間も惜しまれるのでしょうか。患者や患者の家族に対しても無愛想で全く無言で淡々と職務を遂行する人と、たえず声掛をしていかれる看護師さんと同じ院内でも両極端に見受けられます。脳に重度の障害を負ってしまった患者に対しても人間として認めて接してくれることを願います。

不快な思いを与え申し訳ありません。病棟師長の責任のもとに、職員が白覚して患者さんに接するよう指導いたしました。なお、職員の配置は以下のとおりであり、医療費も異なっています。

 

医療法では

当院では

6階(一般病棟)

患者さん2人に対して看護職員1人の配置。

患者さん1.8人に対して看護職員1人配置。さらに看護補助者6人を配置しています。

5階(療養病棟)

患者さん5人に対して看護職員1人の配置。患者さん4人に対して看護補助者1人の配置。

患者さん3.6人に対して看護職員1人配置。患者さん3.3人に対して看護補助者1人配置。

※一般病棟は、主に急性期の患者さんが治療を受ける病棟です。
療養病棟は、主に急性期を脱し、回復期リハビリテーションや、慢性疾患の患者さんが治療を受ける病棟です。


”スモールカーで家庭訪問”

これまで病院車は、他の医療機関に患者さんを搬送するための寝台車でしたが、老朽化したために廃車することにいたしました。これからの患者さんの搬送は、安全に搬送してくれるプロの業者にお任せする事にいたします。
新しい病院車は、入院患者さんの退院に向けて家庭訪問などが出来るコンパクトなものになりました。 


”編集後記”

今年の夏は冷夏となり、体調の管理が難しかったのではないでしょうか?
今年もあと残りわずかとなりましたが、編集委員一同気を引き締め良いものをお届けできるように頑張っていきたいと思います。

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