■2002年4月26日 4月号(第6号)■
■急性期医療の担い手として
■医療連携コーナー
■新任にあたって
■「もの忘れ」専門外来の開設
■日本医療機能評価機構の認定を機会に思う
■脳神経外科講座シリーズE
■外来の目標と方針について
■患者さんコーナー
■旬の食材を使って
■「当院に対するご意見」の対応について
■患者さんのリハビリ作品紹介コーナー
■よさこいソーラン
■編集後記
”急性期医療の担い手として”
今回の医療法改正で、手術に係る施設基準の見直しが行われ、施設基準を満たさない施設における、手術料の減額措置(30%減額)が110項目に拡大されました。例えば、脳神経外科では、脳動脈瘤の年間手術例は50件以上とされました。果たして、現在これをクリアする施設が県内に存在するでしょうか。 一連の医療法改正の目指すものは、分散化した医療を集中・統合化し、医療の効率化を図るものです。このような経済的誘導による新しい医療システムの構築が進む一方で、病院の都合による医療の空洞化は何としても避けたいものです。私どもは地域医療の担い手として、今後も施設基準に縛られることなく、地域の方々に必要な時に必要な治療を提供していく所存です。 さらに、患者さんが安心して、納得して治療を受けられるように、本院は患者さんの立場に立った情報開示を進めて参ります。先ず、年間の手術件数、手術成績と合併症、さらに院内感染対策などをホームページ上で公開致します。正確な情報開示こそが信頼関係の醸成に不可欠と考えるからです。
病院長 佐藤 秀次
"医療連携コーナー"
楠野脳神経外科医院 小松市
院長 楠野 幸次 先生
【迅速で的確な対応には】
1990年、私が外来診療の脳神経外科クリニックを始めた時、県下第一号であったと思います。診断し、手術を要する時、総合的に判断して疾患別に治癒率の高い医療機関へ紹介することになります。
迅速で的確な対応には、脳外科医が多数いて病棟、放射線検査室、手術室を統括している必要があります。金沢脳神経外科病院はこの条件を満たしている数少ない病院の一つで、随分と世話になっていると言う思いがあります。
"新任にあたって"
この度、長野看護部長の後任として拝命を頂戴し重責に身の引き締まる思いでございます。本院は昨年の十一月に病院機能評価を受審され、今年一月、めでたく認定を受けられたとを誠にうれしく職員一同の努力の賜とお喜び申し上げます。
申すまでもなく、脳外科の単科病院として入院から退院までを急性期、リハビリ期、療養期と在宅までの一貫した医療を提供できる地域に密着した病院として機能を発揮していると思います。そこには医療と福祉、看護と介護が存在します。
脳外科では検査入院は別として脳血管障害や脳腫瘍に罹患した方が多いと思います。以前の自分でない別人としての自己を想像できるでしょうか。意識、言語、運動、感覚などの障害に遭遇したとき本人のみならず家族にとっても長い戦いの始まりなのです。
長年、脳外科の患者さんに関わってきた者として常に患者さんのQOL(生活の質)を考えて看護にあたってきました。ジレンマもあります。しかし、原点はナイチンゲールの看護観が支えでした。特に脳外科看護はその人の手となり足となり目となって患者さんの自然治癒力を損なわぬよう、消耗を最小限にしなければなりません。
看護の質は技術(知識)の評価で決まると思います。ナースとしてのV,S,O,P(ヴァイタリテイ、スペシャリテイ、オリジナリテイ、パーソナリテイ)を備えた人材育成に微力ながら尽力いたしたいと存じます。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

看護部長 出口 房子
"「もの忘れ」専門外来の開設"
「最近、もの忘れが進んでいるようで心配だ」 「どこで診てもらえるか」という相談が増えています。年齢とともに忘れっぽくなりますが、もの忘れで始まる病気もたくさんあります。もの忘れで始まり痴呆へと進む病気などを早期に発見することは、病気を回復させたり、その進行を遅らせたりする為には大変重要です。 「もの忘れが病気によるのかそうでないのか」という悩みに脳疾患の専門医としてお答えするのが「もの忘れ」専門外来です。受診は予約制ですが、お気軽に外来看護師にご相談ください。担当は病院長佐藤秀次がいたします。
”日本医療機能評価機構の認定を機会に思う”
当院は、今年1月21日付で(財)日本医療機能評価機構の認定を受けました。
この(財)日本医療機能評価機構とは、国民の医療に対する信頼を揺るぎないものとし、その質の一層の向上を図るために、病院を学術的・中立的に評価する日本で唯一の第三者機関として平成7年に設立されたものです。一般の方にはこの第三者機関による評価は、馴染みが薄いと思いますが、いわゆる、現在、産業界を中心に行われている“ISO”的なものと考えていただければよいかと思います。
この認定を当院が受けたということは、日本医療機能評価機構が定める基準の全てに(約500項目)パスしたということであり、このことはまた、地域の患者さんや地域の医療機関などが求める医療に対して、当院が適正に対応できるとの証を頂いたとも考えております。
当院は昭和55年5月、この地に当時まだ一般の患者さんには馴染みの薄かった“脳神経外科”の専門病院としてスタートしました。以来、約22年間、当院の理念として、質の高い医療提供と患者中心の医療を常に心がけて参りました。お陰をもちまして、地域の皆さんや地域の医療機関などの支えによって今日まで歩んでくることができました。誠に有難うございました。
この認定を機会に、これからも、初心を忘れることなく、地域医療における専門病院としてのあるべき姿を中心においた病院運営をしていきたいと考えております。特に、昨年から取り組んでいる地域との医療連携を一層充実させたいと考えております。なかでも、救急医療においては地域の医療機関などから“いざという時に頼れる病院”として確固たる信頼を得るよう、厳しい医療環境のなかですが、病院長を先頭に取り組んでいく所存です。よろしくご支援・ご指導のほどをお願い申し上げます。
事務長 谷 寛憲
”脳神経外科講座シリーズE”
【頚椎後縦靭帯骨化症の外科治療】
後縦靭帯は脊椎後面を縦走し、脊椎を支持する組織です。これが部分的に厚みを増し、骨と化し、症状を呈したものが後縦靭帯骨化症です(図1)。本症は頚椎や胸椎に発生し、原因は不明であり、特定疾患の指定がなされています。
症状
骨化巣白体が症状を引き起こす場合と、椎間板ヘルニアや脊椎症を合併して症状を出す場合があります。外傷により突然、脊髄損傷を起こすこともあります。脊髄の圧迫では、手指のしびれや使いにくさ、歩行障害などが出現し、神経根の圧迫では、肩から上肢のしびれや痛みが主症状になります。
診断
頚椎レントゲン撮影、断層撮影、CTスキャン、MRIなどを用いて、骨化巣の範囲や程度、脊髄の圧迫程度、合併病変を診断します。
治療
症状が進行し始めると保存的治療の効果は期待できなくなります。このような場合には、手術治療が適応になります。手術には前方手術と後方手術があります。前方手術は、頚椎の前方から脊髄を圧迫している骨化巣を摘出し、削除した椎体部分に腸骨から採取した白家骨を移植します(図2)、セラミックを 移植することもあります。一方、後方手術では、骨化巣には手をつけずに後方から椎弓形成術を行い、脊柱管を拡大します。それぞれに一長一短があります。私どもは1〜3椎体までは前方手術を基本としています。難易度の高い手術のため手術適応には慎重な判断が求められます。本疾患に悩まれている方はご相談ください。

”外来の目標と方針について”
当院外来には、毎日約140〜150名近くの患者さんが受診されます。病院モットーである「信頼と満足の得られる医療を提供する」この事を心にとめ、私達看護師は患者の皆様の満足を得られるよう温かい医療と看護を提供する事を目標とし笑顔に心がけ日々の業務に取りくんでいます。
外来における最大の課題は待ち時間短縮と言えるでしょう。皆様の声を聞き、診察までの待ち時間の長さやそれによる苛立ちを少しでも和らげて頂くために、再診患者さんには主治医別診察順番カードをお渡ししています。初診患者さんの場合は紹介状を持参することにより自動的に診察が予約されますので、それにより待ち時間の短縮がなされています。
4月より新しく「もの忘れ専門外来」を開設致しました。
脊椎専門外来と共に予約制です。日帰り脳ドックについてもどうぞ気軽に声をかけて下さい。
今後も私達一人ひとり細やかな配慮に努め看護の質を高めるよう努力してまいります。
看護部外来主任 橋場 寿美子
”患者さんコーナー”
川北町 中島 昭夫 様

【私の人生】
私は昨年還暦を無事に過ごしました。想えば二十四歳、昭和三十九年、東京オリンピックの年に交通事故で右膝蓋骨骨折、骨盤骨折で三百六十五日の入院生活の後社会復帰しました。しかし身体障害者手帳を手にした時、自分は障害者として納得するまで数年の時間が必要でした。以来会社員として白分は障害者と想わないで、一人の健常者として一生懸命に務めました。しかし、五十五歳の春、農作業中に、脳内出血で倒れ、当金沢脳神経外科病院に入院しました。以来、山本信孝先生に大変お世話になりました。白分には「お米作り」に対して特別な想いがあり、早く病気を治して農業をしたいと毎日リハビリに歯をくいしばって、気力で病気に勝つと自分自身に言い聞かせました。しかし左上下肢機能の著しい障害が残りました。人間は不思議な動物です。白分にはもう一度、農業したい一心で病気に打ち勝ち、退院して本年で六年目の春を迎え、春作業の準備をしている今日此の頃です。これからも農業を楽しみます。
”かつおのカルパッチョ”
〜材料(4人分)〜
かつおのたたき・・・・・600g
カッテージチーズ・・・・・100g
かいわれ大根・・・1パック
レッドピーマン・・・・少々
万能ねぎ・・・・・・少々
《ドレッシング》
にんにく・・・・・1かけ
オリーブオイル・・・・・大さじ2
醤油・・・・・大さじ1.5
ワインビネガー・・・・・大さじ2
塩・・・・・少々
黒胡椒・・・・・少々 |
定番のカツオのたたきをチョットおしゃれにアレンジしてみました。
カッテジチーズが初夏にぴったりのさわやかさを演出してくれます。
〜作り方〜
@フライパンにオリーブオイルを入れ、弱火でにんにくスライスがカリッとするまで熱します。
A@のにんにくを取り出し、オイルの祖熱がとれたら醤油、ワインビネガー、黒胡椒、塩を加えドレッシングを作ります。
Bレッドピーマンは千切りに、かいわれ大根は半分に切り、万能ねぎは小口切りにしておきます。
Cかつおのたたきはできるだけ薄く切り、皿に盛ります。
DBの野菜を盛り、にんにくスライスとカッテージチーズを散らしドレッシングをかけていきます。
〜使用食材の効能〜
◎かつおの効能
かつおには春獲り(初がつお)と秋獲り(戻りがつお)があります。初がつおは脂肪分が少なくエネルギーを低めです。良質なタンパク質と鉄、カルシウムの吸収を高めるビタミンDが多く含まれています。かつおには青身魚に多く含まれるEPAが豊富です。EPAなどn−3系脂肪酸は抗酸化作用があるだけでなく、アルツハイマー病を予防する脂肪酸としても注目を集めています。また、敬遠されがちな血合いの部分にはたくさんの栄養素が含まれています。たたきにすると香ばしさが加わり食べやすくなりますので旬の味をたっぷり楽しんでください。 |
栄養部
”「当院に対するご意見」の対応について”
当院では、病棟や外来周辺に「ご意見承り箱」を設置して患者の皆様や病院に来られた方から、当院に対する貴重なご意見を頂いております。今まで、皆様から頂いた主なご意見に対して当院の取り組みをお知らせいたします。総合受付前にも取り組みについて掲示してあります。
| ◎1月24日のご意見 |
| 男性用小便器横に縦棒の手すりが欲しい。 |
| 現在取付けられている一般的な手すりの使い方を当院のリハビリスタッフがご説明いたします。 |
| ◎1月31日のご意見@ |
| 予診と診察を一緒にしてほしい。 |
| 予診をすることで医師はスムーズに診察ができ、患者さんの待ち時間短縮につながると説明しています。 |
| ◎1月31日のご意見A |
| 診察に来られた方から、診察後に保険証と診察券を一緒に返してほしい。 |
| 保険証は紛失を避けるために確認後すぐにお返しいたします。診察券は、検査などにも必要ですから診察終了時にお返しします。 |
| ◎3月8日のご意見 |
| 病棟に電子レンジがほしい。 |
| ナースステーションにございます。お気軽にお申し出下さい。 |
”患者さんのリハビリ作品紹介コーナー”

作品名:木目込みパッチワーク
「かぶと」
中村 弥吾さん 作
”よさこいソーラン”
1月9日、”大吟醸酔夢グループ”による、よさこいソーランの踊りが各病棟の食堂・談話室にて行われました。勇ましくみごとな衣装と、軽快な音楽とともに始まりました。 患者さんは「あれ、うちの看護婦さんや・・・」と驚きの声と同時に、うれしさで顔をくしゃくしゃにしながら、手を上げて踊る人も現れました。活気に満ちた、踊りと音楽のひとときを堪能しました。

”編集後記”
新しい伊吹の芽生える頃となりました。
当院においても、新入職員が加わり、新風が舞っています。
広報誌も皆様によりホットで、よりよい情報が伝えられるよう今後も努めていきたいと思います。
皆様のご意見・ご感想を是非お寄せください。
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