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■ばんぶう CLINIC BAMBOO VOL.302■

  病院近隣にとどまらず、診療圏の枠を超えた300以上の病医院と医療連携を実践している金沢脳神経外科病院。同院では患者が望む場合はもちろんのこと、特に再来患者に対しては地元診療所への逆紹介を積極的に行っている。この意図について谷事務長は、地域で継続的、かつ適切な医療を受けられるシステムを構成することの重要性を訴える。「当院は脳卒中と腰ヘルニア治療を中心に患者さんから評価を頂いている専門病院です。総合病院から専門病院への機能分担がより一層進んでいくなか、疾患別の医療連携を推進することが、我々専門病院としての大きな役割だと認識しています。」
  そんな同院が求める理想の連携診療所像として、まず患者が求めるニーズへの高い適応能力を有することを挙げる。谷事務長は「たとえば、大方の病院の休診日にあたる土日に、あえて開院しているところもあるのです」と、在宅療養支援診療所をはじめとして、365日24時間体制で相談に乗ってくれる、患者にとって利便性の高い診療所が望ましいと語る。
  また、患者と病院の双方との信頼関係が構築されていることも掲げる。どんなに患者を逆紹介しても、再び病院に戻ってきてしまうケースも少なくない。この場合、診療所職員の接遇・説明不足による信頼関係の欠如などが一因として考えられる。「ただ、どんな理由にせよ患者が安心して通うことのできる医療を提供できないのなら、病院側としてはその診療所への信用が薄れ、逆紹介を考え直さざるを得ません」(谷事務長)
  3つ目として、自院の診療における特長を明確にしていることを挙げる。同院では地域連携促進の一環として、協力医療機関のガイドブックを年4回発行している。そのなかで個別医療機関の特長を記載しているが、特長の不明瞭なところは診療時間等の基礎情報しか掲載されていない。「逆紹介確保のためにも、標榜科目のなかで得に得意とする治療方法をアピールしていかなければ生き残れません」と谷事務長は言い切る。“この疾病ならこの診療所”という図式を患者側・病院側の両サイドから確立するためには、患者満足度を向上させるさまざまな手段を講じる必要がある。