■ホスピタウン No.137■

金沢脳神経外科病院は、1980年の開設以来、脳神経外科を中心とした専門病院として地域医療に取り組んできた。それと同時に「脊椎」専門外来を開設し、MD法と呼ばれる、患者にとって「痛みの少ない」低襲撃の腰椎椎間板ヘルニア摘出術を行っている。
金沢市の中心から近い金沢脳神経外科病院は、年間の手術件数が約240例以上、年間の救急車搬送件数が約500件(2002年度)という、脳神経外科をメーンとする専門病院。
治療の継続性や専門的なアフターケアの必要性を鑑み、県内250以上の病医院を登録医療機関として、患者紹介及び逆紹介を積極的に行う病院としても知られている。
同院では00年11月から毎週1回、金曜日の午前中に「脊椎」専門外来を開設し、頸椎や腰椎の椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱間狭窄症、後縦靭帯骨化症等の患者を対象に治療を行っている。佐藤秀次院長は次のように語る。「脳神経外科といっても、頭だけを治療するというのではなく、頭から首、背中、腰、四肢、手足までのすべての神経に関する病気が治療対象となります。最近特に、通院されている高齢の患者さんの中で、ヘルニアや脊柱間狭窄症等で悩んでおられる方が増えてきたのです」
同院ではMD法と呼ばれる低侵襲で「痛みの少ない」腰椎椎間板ヘルニア手術を行っているが、これがヘルニアで苦しむ患者のQOL向上に効果があり、他の医療機関でも実施しているところが少ないことから、最近手術希望者が増えてきているという。手術は佐藤院長自身が担当する。
「従来の手術顕微鏡を用いた腰椎椎間板ヘルニア摘出術は、安全で良好な結果が得られていたものの、約50mmセンチの皮膚切開が必要で腰椎からの筋肉の剥離は少なくありませんでした。その結果、患者さんによっては創部痛のため、術後の離床が遅れることがありました。その点MD法では、皮膚切開が約20mmで済み、手術も1〜2時間くらいで終了します。筋肉の剥離もわずかで、術後の創部痛も軽度であることから、ほとんどの患者さんは術後翌日から歩行が可能です」
縫合しないので切開後の手術痕もほとんど目立たず、最小侵襲手術で早期の職場復帰も可能なことから、若い年代や働き盛りの世代に手術を希望される方が多いという。術後平均1〜2週間の入院で済み、状態によっては術後3日くらいの入院でも、仕事復帰が可能なケースもある。
脳神経外科の専門病院で腰椎治療を行うところは、全国的に見ても少ない。今後は「地域住民や開業医の先生方に積極的に広報して、MD法の効果を知らしめていきたい」と、佐藤院長は意欲的だ。
|