■腰椎疾患外科治療に対する基本方針■
1)MD法による低侵襲(体にやさしい)手術が基本です。
2)手術時間の短縮、出血量の最少化を目指しています。
3)手術後の痛みを最少にするよう心がけています。
4)無理なく早期離床と退院を図っています。
5)入院治療費の削減に努めています。
■主な腰椎疾患の手術方法■
椎間板ヘルニア |
1)中心型、後外側型、外側型、超外側型のすべてにMD法を行っています。
通常は1.5cmの切開ですみますが、超外側型では3cmの切開で、ヘルニアの摘出とペディクル・スクリューによる腰椎固定を行うことがあります。
2)再発例でも、MD法を行います。 |
変形性腰椎症
脊柱管狭窄症 |
1) 外側狭窄(lateral stenosis )、中心狭窄(central stenosis) 、椎間孔狭窄(foraminal stenosis)のすべての狭窄症に対してMD法による神経除圧を行います。ただし、椎間孔狭窄では、3cmの切開で椎間関節削除とペディクル・スクリューによる腰椎固定を行うことがあります。
2)連続した2椎間では、2.5cmの切開でMD法を行います。 |
変性すべり症 |
すべり症があっても脊椎に不安定性のない症例では、減圧術のみとします。一方、不安定性のある症例では、その程度、年齢、職業、骨粗しょう症の程度などを総合的に考慮して、何らかの固定術を行っています。 |
分離すべり症 |
1) すべり部位に不安定性のない症例では、両側に2.0cmの切開を加えて、MD法による神経除圧のみ行います。2)不安定性のある症例では、一般的に70歳以上の高齢者を除いては、両側に3cmの切開を加え、 MD法による神経除圧とペディクル・スクリューによる腰椎固定を行います。 |
■術後の離床及び退院■
術後は、翌日から離床を開始します。MD法は組織への侵襲が少ないため、術後の痛みは軽く、ほとんどの方が翌日から歩行を開始できます。変性すべり症と分離すべり症も例外でありません。MD法を用いたペディクル・スクリュー固定術は、小切開と少ない筋肉剥離のため従来の手術法と比べると、術後疼痛はきわめて軽いのが特徴です。一般に、術後2〜3日は手術による炎症の痛みが出る時期ですが、薬物治療で十分にコントロールできます。術後の鎮痛剤の使用は従来の手術法を行っていた時と比べて、激減しています。そのため、1〜3週間で大部分の方が鎮痛剤を必要としない状態で、無理なく退院されています。
■退院後の治療■
1)腰椎椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、脊柱管狭窄症などのMD法による神経減圧のみの症例では、退院の2から3週間後に1度外来を受診するのみで、基本的に通院治療の必要はありません。
2)ペディクル・スクリュー固定を行った症例では、退院後、2週間、3ヵ月、6ヵ月の通院を予定しています。腰椎の固定状態をチェックするためです。
3)退院後も鎮痛剤の必要な症例はきわめて少ないのが現状です。
■平成18年腰椎疾患外科治療成績■
総 数 |
242例(すべてMD法) |
年 齢 |
14〜85歳(平均年齢:56歳) |
男女比 |
・男性160 ・女性82 |
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